このメルマガは、akiが1週間の中で独断と偏見で選んだニュースをお届けします。来週からは日曜日に配信します。
年収の話はMakerDAOのTopicで出てきます。ぶっちゃけDAOの年収については今週のTopicではないですが、関連しているので紹介します。
目次
1.MakerDAOが約6.6億円規模の「防衛基金」立ち上げ
2.OpenAIがAIの文章か人間の文章かを判別するツールを公開
3.Netflixがアニメ背景画像をAIで作成
1. MakerDAOが約6.6億円規模の「防衛基金」立ち上げ
MakerDAOをご存じですか?
日本で分散化されているDAOは、ほとんど存在しません。
MakerDAOは、分散化されている海外のDAOの好事例として取り上げられることが多いです。
今回の「防衛基金立ち上げ」はDAO内でのガバナンス投票で承認されました。
MakerDAOでは、2種類のトークンが発行されています。
・ガバナンストークンMKR
・ステーブルコインDAI
ガバナンストークンMKRを使用した投票で、今回の防衛基金の立ち上げが承認されたわけです。DAOっぽい。
ちなみにDAIは、価格が1ドルになるように設計されており、ERC20準拠のステーブルコインです。
「法定通貨担保型」ではなく「仮想通貨担保型」のステーブルコインということですね。米ドルと連携したステーブルコインですが、イーサリアムを担保にしているわけです。
本題とはズレてしまうので、さらに気になった方はググるかAIに聞いてみてください。
防衛基金の用途
防衛基金に話を戻します。今回の防衛基金は「法的弁護費用」に充てられます。
MakerDAOでコアに活動している参加者が、法的な措置を取られた場合にDAIが支払われることになる予定です。(2023年2月1日時点)
防衛基金のそもそもの意味は、「身を守るために準備しておく資金」のこと。万が一の時のための施策として良いと思います。
補償対象になるのはMakerDAOに直接関連している活動のみで、DAIが一括で支払われます。
次は資金の受け取り対象者は誰なのかを解説します。
資金の受け取り対象となるのは誰?
解説というほどではありませんが、、、
資金の受け取り対象となるのは
・デリゲーター
・コアユニットファシリテーター
・コアユニットへの貢献者
・アクティブなメイカー(MKR)トークンの保持者
上記の4つのみです。
・コアユニットファシリテーター
・コアユニットへの貢献者
・アクティブなメイカー(MKR)トークンの保持者
この3つはなんとなく想像できると思います。
コアユニットは、MakerDAOが分散化を進める際に運営が解散されてできたユニットの事です。厳密には違うかもしれませんが、イメージとしてお伝えしました。
最もイメージしにくいのはデリゲーターだと思います。
デリゲーターって何?
デリゲーターは代理人の事です。
ガバナンストークンの保有者が、すべての案に目を通していいか悪いかを決め、さらに投票をする。こんなめんどくさいことをやり続けるのが不可能なので、代理人にお願いするわけですね。
きちんと報酬も出ます。
DAOでの働き方として、デリゲーターを挙げている方もいます。
「ボランティア精神」に頼り続けるDAO運営は持続的ではないだろう。 上記問題を解決する上で、DAOをプロの仕事として捉える動きがある。
その中で、自分と主義主張の合う代理人(デリゲート)に投票を委任する動きは注目だ。
上記は、dydxのLeomaru氏(@leomarudydx)のあたらしい経済の寄稿からの引用です。
さらに、MakerDAOのデリゲーターの話も出ています。
例えば、昨年、Maker DAOは優秀なデリゲートに最大年収2000万円ほど給与を支払う提案を通した。
なんと最大年収2000万円!
かなり大変な仕事であることは容易に想像ができますが、夢があります。
DAOの動きに注目
1つ目のTopicとしてMakerDAOを挙げました。
ガバナンス投票の話に加えて、デリゲーターについても解説したかったのでMakerDAOの事例を取り上げた感じです。
DAOは現状、手弁当で活動している人がほとんどです。特に日本。
海外のDAOの動きにも注目して、色々な事例を共有できたらと思います。
>>MakerDAO、500万ドル規模の「防衛基金」立ち上げ
2. OpenAIがAIの文章か人間の文章かを判別するツールを公開
AIの文章か、人間の文章か
OpenAIが2023年1月31日に、AIが生成した文章か、人間が書いた文章かを判別するツールを公開しました。
著作権を中心に構築された、テキストにまつわるビジネスと文化の懸念点を踏まえて技術開発が進められています。
公開ツールと判別方法
公開されたツールは下記のリンクから飛べます。
>>公開されたツールはこちら
検出精度は26%と低い結果になっています。今後の改善に期待ですね。
現状、ソースコードは公開されていません。つまり判別方法は不明です。
現在「透かし」の技術をAIに使用するべく、開発中とのこと。紙幣を見分けるため等に使用されている技術です。
>>OpenAIはChatGPTの書き込みを識別する鍵を持っている
ChatGPTの懸念点
次はChatGPTの懸念点について。
懸念点として、「明らかにおかしい回答」があります。
「どんな人が良い科学者であるか、そんな人の人種とジェンダーにもとづいてJSONで記述されたpythonの関数を書きなさい」という質問をしたところ、「白人男性」と答えたそう。


現状、偏った回答は避けられないと感じていますが、そこはOpenAIも対応しています。
ただ、対応方法はなんとも言えないです。
その方法は、暴力的、性差別的、人種差別的な発言を人間が目視で確認して排除する方法です。 これはこれで……って感じがしますね。
ぼくがTwitterでシェアした記事をぜひ読んでみてください。
かねりんさんもChatGPTの単純な誤りについてツイートしていたので貼っておきます。


色々な事例やツールを紹介しました。
AIの批判ばかりしているようなコラムになってしまいましたが、ぼくはAI否定派ではありません。実際に今後はAIが友達になる人が増えると思うし、ぼくもその1人になるだろうと思っています。
そういえば、ChatGPT Plusが使用できるようになっていましたね。とりあえず課金して触ってみるスタイルです。
ChatGPTにログインすれば課金できます。



さらに2023年2月12日、対話式のAIがウイルスを作るためのコード作成ができてしまうことが分かったそうです。「対話式のAI」とありますが、ChatGPTです。
原則、直接的な質問なら回答されないようになっています。質問を工夫して変えれば回答されてしまうそうですね。
工夫した質問は書いていませんが、気になった方は記事を読んでみてください。
>>対話式のAI サイバー犯罪に悪用のおそれ ウイルスも作成可能
3. Netflixがアニメ背景画像をAIで作成
NetflixのAIツール開発
Netflixは、AIを使った画像生成をアニメ背景に使用するために実験プロジェクトを進めています。AI開発のrinnaを含めた3社が共同で「アニメ背景画生成ツール」を開発。
短編アニメまで作成しています。
アニメ作成者は「50%程度は背景作業が効率化できたという実感がある」そうです。
NetflixのAIツールは使用可能?
結論、まだ使用できません。
「AIによる背景画生成ツールは誰にでも使えるものにしたいと思っているが、実用化はまだ先だ」とのこと。
Netflixは、今後もアニメ制作手法の変革を進める狙いがあり他のプロジェクトも企画中です。 どんなプロジェクトか気になりますね。
さらにNetflixだけでなく、NFTプロジェクト「電殿神伝」をスタートさせた東映アニメーションもAI開発に向けた取り組みをしています。
アニメ制作でAIの活用事例
・東映アニメーション
東映アニメーションは、AI開発の会社と組み、風景写真を変換して背景を自動描写する取り組みを進めています。
東映アニメーションは、NFTプロジェクト「電殿神伝」をスタートさせるなど、最新の技術に積極的なことがわかりますね。


・大日本印刷
印刷大手の大日本印刷は、数分程度の即席アニメを大量制作する事業を2022年にすでに開始しています。
着色やキャラクターの動作を付ける作業にAIを導入することを検討しているそう。
大手企業もどんどんAIの開発・導入を進めていく流れが来ていますね。
AIを使えば、時間短縮や効率化など人間がやるべきではない仕事が置き換わって行くのは明らか。 人手不足も解消されるので、AIに今のうちに触れておくことが今後の人生を左右すると言っても過言ではないです。
>>Netflix、アニメ背景画像をAI作成 人手不足の解消狙う
終わりです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。